もみじの「冬芽」~冬芽とは・アブシシン酸とは・冬芽の不思議を詳しく紹介します


まず、冬芽とはなんのことでしょうか。

冬芽とは


冬芽とは、冬の時期に枝や枝先についているゆくゆくは葉っぱや花になる芽のこと。しかし、普通の芽とは違います! 

その形や姿は様々で、樹種により異なる。



冬芽と呼ばれている芽の姿は、一年中付ける芽と姿は一緒です。葉になったり花になったりします。ですが、冬芽として区別されるのはなぜでしょうか。


冬芽は、寒い冬を耐えしのぐために作られる芽のことです。

晩夏から作られる芽には、アブシシン酸(ABA)という植物ホルモンが合成されてきます。これのお陰で植物は寒い冬を耐えしのげるのです。なぜなら植物は成長を止め休眠できるからです。アブシシン酸がないと、寒い冬に芽吹いてしまい、冬を越せなくなってしまうでしょう。

このアブシシン酸は寒さによって徐々に量を減らしていきます。厳しい寒さを経験した芽がアブシシン酸を消し、春にきれいな芽吹きを見せてくれるということです。

冬芽とは、アブシシン酸という植物ホルモンを持った芽のことなのです。



寒さに当てると、芽吹きが早いというのは、私自身も経験済みです。


発泡スチロールの中で春を待っていたモミジと、そのまま外で寒さに当たっていたモミジとでは、春の芽吹きの早さが違いました。

要は、寒さに当たりアブシシン酸を十分消し切れたモミジは早くに芽吹いたのです。反対に、寒さから守られていた発泡スチロールの中のモミジは、十分にアブシシン酸を消すことができず、なかなか芽吹けなかったということです。


冬芽たち

↑限り錦もみじの冬芽

↑紫式部もみじの冬芽


↑獅子頭もみじの冬芽


↑はなみずき もみじではないけど。。

この芽の中には、たくさんのアブシシン酸が含まれているのですね!



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